ただ、ドル高期待が一旦後退する中で、ドル円はいまのところ130円台を目指して積極的に買い上がる雰囲気まではない。
明日は日米の物価統計が発表される。日本は東京都区部の5月の消費者物価指数(CPI)、米国はFRBがインフレの参考指標としている、4月分のPCEデフレータの発表が予定されている。
東京都区部の5月のCPIは全国CPIの先行指標と位置づけられているが、総合指数で前年比2.5%、食品を除くコア指数で2.0%、食品・エネルギーを除くコアコア指数で0.9%が見込まれている。日本でもインフレが高まって来ているとはいえ、海外と比較すれば、かなり落ち着いた水準で推移しており、予想通りであれば、日銀が早急に金融緩和を解除する理由にはならないであろう。
一方、4月分の米PCEデフレータは総合指数で前年比6.2%、食品とエネルギーを除いたコア指数で4.9%と、前回から伸び鈍化が見込まれている。米インフレに関してはピークアウトの期待も出つつある中、数字次第ではFRBの利上げ一旦停止観測を確認する可能性もありそうだ。
*東京都区部消費者物価指数(5月)27日8:30
予想 2.5% 前回 2.4%(前年比)
予想 2.0% 前回 1.9%(コア・前年比)
予想 0.9% 前回 0.8%(コアコア・前年比)
*米PCEデフレータ(4月)27日21:30
予想 6.2% 前回 6.6%(前年比)
予想 4.9% 前回 5.2%(コア・前年比)
USD/JPY 127.25 EUR/USD 1.0717 GBP/USD 1.2590
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美