本日のNY時間のドル円は、底堅さは維持しつつも明日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に値動きは限られるか。
CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、明日から始まるFOMCは約97%がFF金利誘導目標レンジを5.25-5.50%へ据え置くとの予想になっている。よって、政策金利発表後に予定されているパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例会見までは明確な方向感は示せないだろう。今年に入ってから発表された、12月の米国インフレ指標は消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)のヘッドラインは11月から上昇した半面、コアCPIとコアPPIは11月から低下、またPCEコアデフレーターも低下している。12月の指標結果だけを見ると、米国のインフレ状況を判断するのが難しく、おそらくパウエルFRB議長は「今後のデータ次第」などの発言をするにとどまる可能性は高いが、市場は些細な言葉尻も見逃さないことで、定例会見では神経質な動きになることは間違いない。
FOMCを控えているだけでなく、本日は米国と欧州からも市場を動意づける経済指標の発表が予定されていないことや、明日からGAFAMが相次いで決算を発表することで、株式市場も凪相場になる可能性が高いことも値動きを狭めるだろう。なお、GAFAMは30日の引け後にアルファベットとマイクロソフト、1日引け後にアマゾン、アップル、メタが決算を発表する予定。
・想定レンジ上限
ドル円は、19日に付けた年初来高値148.80円。
・想定レンジ下限
ドル円は、26日安値147.46円や90日移動平均線147.42円近辺。
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