為替は小動き、きょうは株式市場も落ち着く ドル円150円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、小動き。昨日は株式市場が活況となり、各国市場で最高値を更新する株価指数が続出した。しかし、きょうは週末を控えていることもあり、比較的値動きは落ち着いている。熱狂的な株高の一日を終えたあと、今日は調整売りも警戒されたが、その動きは限定的。米債利回りがやや上昇するなかで、ドル円は150円台前半から後半へと上昇、150.77近辺に高値を伸ばしている。クロス円も追随してじり高の動き。ユーロ円は163.20付近、ポンド円は191円付近まで買われている。一方、ドル相場は混とんとしている。ユーロドルは1.0814-1.0833で、ポンドドルは1.2649-1.2677と狭いレンジで揉み合っている。アジア午前にはウォラーFRB理事が、年内の利下げを期待も、大きな緊急性はみられず、少なくともあと2か月はインフレデータの確認が必要、と述べた。ロンドン時間にはホルツマン・オーストリア中銀総裁が、利下げは早すぎるよりも、遅い方がベター、としたほか、ナーゲル独連銀総裁は、利下げは、それが魅力的にみえたとしても、時期尚早だ、との見方が示された。シュナーベルECB理事は、ユーロ圏経済は底を打ちつつある、としたうえで、景気後退を招くことなくインフレを抑制し、ソフトランディングを達成できる期待あると述べた。いずれも利下げ開始を急がずといったメッセージが含まれていたようだ。
ドル円は150円台後半での取引。アジア朝方の150.38近辺を安値に、米債利回りの持ち直しとともにロンドン市場では150.77近辺に高値を伸ばしてきている。前日の最高値更新のあとも、独仏株やダウ先物は高値圏で揉み合っており、目立った調整は入らず。
ユーロドルは1.08台前半での取引。アジア・ロンドン市場を通じてこれまでのレンジは1.0814から1.0833までにとどまっている。ユーロ円はドル円とともに堅調な足取り。アジア朝方の162.79近辺を安値に、ロンドン市場では163.20近辺に高値を伸ばしてきている。対ポンドではややユーロ売りに押されている。
ポンドドルは1.26台後半での取引。アジア市場から現在までのレンジは1.2649から1.2677までと狭い。ポンド円はアジア午前の190.41近辺を安値に足元では191円付近に上昇している。ユーロポンドは0.8550付近から0.8540付近へと小安い。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんかぶ(FX)